店舗コラム
店舗開業までのトータルサポート|居抜きを活かす低コスト内装工事と設備・消防・保健所・PR集客の進め方
店舗内装と物件契約後の開業準備|居抜きを活かす低コスト改装
店舗物件を契約した後、オープンまでの期間は想像以上に忙しくなります。
内装デザイン、設備工事、厨房や美容設備の確認、消防・保健所への相談、レジシステムの導入、ホームページやSNSの準備、写真撮影、プレスリリース、開店告知、スタッフ採用、メニューやサービス内容の最終調整など、短期間で決めることが一気に増えていきます。
特に飲食店、美容室、サロン、物販店、スクールなどの店舗開業では、物件契約後の進め方によって、開業費用、工期、オープン後の集客に大きな差が出ます。
「居抜き物件だから、そのまますぐ使えると思っていた」
「内装工事費が想定より高くなった」
「消防・保健所の確認が遅れてオープン日がずれた」
「店舗は完成したのに、HPやSNS、PRの準備が間に合わなかった」
こうした失敗を防ぐためには、物件契約後すぐに、内装・設備・行政確認・開業準備・PRを一体で整理することが大切です。
この記事では、店舗物件契約後に確認すべきこと、居抜きを活かした低コスト改装の考え方、スケルトン物件で注意したい費用、設備・消防・保健所の準備、オープン前PRまでの流れを実務目線で解説します。
物件契約後にすぐ確認すること
店舗物件を契約したら、まず最初に確認したいのは「どこまで工事できるか」と「いつまでにオープンできるか」です。
賃貸借契約が始まると、多くの場合、オープン前であっても家賃が発生します。そのため、工事期間が長くなるほど、開業前の家賃負担が増えてしまいます。
物件契約後にすぐ確認すべき項目は、以下の通りです。
- 工事可能な範囲
- 工事可能な時間帯
- 貸主・管理会社への工事申請
- 原状回復の条件
- 既存設備の所有区分
- 残置物の扱い
- 電気・ガス・水道の容量
- 空調・換気・排気設備
- 消防設備の位置
- 保健所確認が必要な設備
- 看板の設置可否
- オープン希望日から逆算した工程
店舗内装では、借主が自由に工事できると思っていても、実際には貸主や管理会社の承諾が必要になる部分があります。外壁、看板、共用部、ダクト、給排水、電気容量の増設、ガス工事、床の防水、間仕切り変更などは、事前確認が必要です。
また、居抜き物件の場合は、残っている設備が「貸主設備」なのか「前テナントから譲渡された造作」なのか「残置物」なのかを確認することも重要です。残置物の場合、故障時の修理・交換費用は借主負担になることがあります。
物件契約後は、すぐに内装会社、設備業者、消防・保健所対応の確認担当と一緒に、現地の状態を確認しましょう。
居抜きを活かした内装計画
居抜き物件は、前テナントの内装や設備を活かせるため、低コストで開業しやすいことが大きなメリットです。
飲食店であれば、厨房設備、カウンター、客席、排気ダクト、空調、トイレなどが残っている場合があります。美容室であれば、シャンプー台、セット面、鏡、給排水、照明、受付カウンターなどを活用できることがあります。サロンやスクールでも、個室、待合スペース、収納、照明、床・壁の仕上げを活かせる場合があります。
ただし、居抜き物件を活かすためには、「残す部分」と「変える部分」を明確に分けることが大切です。
すべてを新しくしようとすると、居抜き物件のメリットが薄れてしまいます。一方で、古さや前店舗の印象を残しすぎると、新店舗としての魅力が伝わりにくくなります。
低コストで印象を変えやすいポイントは、以下のような部分です。
- 壁面の塗装
- 照明の変更
- 家具・什器の入れ替え
- 看板・サインの変更
- カウンターまわりの仕上げ
- 入口まわりの演出
- グリーンやアートの設置
- 写真映えする壁面づくり
- メニュー表やショップカードの統一
- スタッフ動線の改善
居抜き改装では、必ずしも大きな工事をする必要はありません。既存の床や壁を活かしながら、照明、家具、サイン、色、素材感を変えるだけでも、店舗の印象は大きく変わります。
重要なのは、見た目だけではなく、営業後の使いやすさまで考えることです。スタッフが動きやすいか、お客様が入りやすいか、会計しやすいか、清掃しやすいか、SNSで写真を撮りたくなる場所があるか。こうした視点を持つことで、低コストでも効果的な店舗づくりができます。
使える設備と交換すべき設備の見極め
居抜き物件で特に注意したいのが、既存設備の状態です。
厨房機器、エアコン、給湯器、換気扇、製氷機、冷蔵庫、シャンプー台、照明、電気設備などは、見た目がきれいでも、実際には年式が古かったり、故障寸前だったりすることがあります。
設備を引き継げることは大きなメリットですが、使えない設備をそのまま残してしまうと、オープン後に修理費や交換費が発生する可能性があります。
契約後、内装計画の前に確認したい設備は以下です。
- エアコンの効き具合と年式
- 給湯器の容量と動作状況
- 厨房機器の動作確認
- 冷蔵庫・製氷機の状態
- 換気扇・排気ダクトの状態
- 電気容量と分電盤
- ガス容量
- 給排水の位置と水漏れ
- トイレの状態
- 照明器具の交換可否
- 美容室の場合はシャンプー台と給排水
- サロンの場合は個室の空調・換気
設備は、残せば安くなるとは限りません。古い設備を残したことで、営業中に故障し、結果的に高くつく場合もあります。
そのため、「今使えるか」だけでなく、「開業後もしばらく安心して使えるか」を基準に判断しましょう。必要な部分は交換し、使える部分は活かす。このバランスが、低コスト改装では重要です。
スケルトンから作る場合の注意点
スケルトン物件は、自由に内装を作れる点が魅力です。ブランドイメージをしっかり作り込みたい場合や、厨房・客席・個室・導線を一から設計したい場合には、スケルトン物件が向いていることもあります。
しかし、スケルトン物件は工事費が大きくなりやすい点に注意が必要です。
必要になりやすい工事は、以下の通りです。
- 床・壁・天井工事
- 電気工事
- 給排水工事
- ガス工事
- 空調工事
- 換気・排気工事
- 厨房設備工事
- 防水工事
- トイレ工事
- カウンター・造作工事
- 照明工事
- 看板・ファサード工事
- 消防設備関連工事
スケルトン物件は、賃料や保証金が比較的抑えられていても、内装工事費を含めると総額が大きくなることがあります。また、工事期間が長くなりやすいため、オープンまでの空家賃も見込む必要があります。
スケルトンから作る場合は、最初に理想のデザインを考えるだけでなく、予算の上限を明確にし、優先順位を決めることが大切です。
たとえば、店舗の印象に直結する入口、照明、客席、カウンターには予算をかけ、バックヤードや収納は既製品を活用するなど、メリハリをつけることでコストを抑えられます。
「全部を理想通りに作る」のではなく、「開業時に必要な部分」と「売上が安定してから改善する部分」を分けて考えることが、無理のない店舗づくりにつながります。
設備・消防・保健所の準備
店舗内装では、デザインだけでなく、設備・消防・保健所の確認が欠かせません。
飲食店の場合は、厨房のシンク、手洗い、給湯、冷蔵設備、排気、床や壁の清掃性などが、保健所確認に関係します。火気を使う場合や客席を設ける場合は、消防設備や避難経路も確認が必要です。
美容室の場合は、シャンプー台、給排水、換気、待合スペース、作業導線、照明、電気容量などが重要になります。サロンやスクールでも、個室、換気、消防設備、避難経路、トイレ、受付導線の確認が必要です。
内装工事前に確認したいポイントは以下です。
- 業種として使用可能な物件か
- 必要な許可・届出は何か
- 保健所確認が必要な設備は整えられるか
- 消防署への相談や届出が必要か
- 消火器や誘導灯などの消防設備は足りているか
- 間仕切り変更で消防設備に影響がないか
- 排気・換気に問題がないか
- 給排水の位置を変更できるか
- 電気容量は足りているか
- 工事後の検査や確認に間に合うか
消防・保健所の確認を後回しにすると、内装工事が終わった後にやり直しが必要になる場合があります。追加工事は費用だけでなく、オープン日の遅れにもつながります。
そのため、物件契約後は、デザインを決める前に、設備と行政確認の前提条件を整理しておきましょう。
レジ・HP・SNSなど開業準備も同時に進める
店舗づくりでは、内装工事が終わってから開業準備を始めるのでは遅い場合があります。
レジシステム、キャッシュレス決済、予約システム、ホームページ、Googleビジネスプロフィール、Instagram、TikTok、LINE公式アカウント、メニュー表、ショップカード、写真撮影などは、オープン前から準備しておく必要があります。
特に、飲食店や美容室、サロンでは、オープン前に情報発信を始めることで、開業初日の来店や予約につながりやすくなります。
開業前に準備したい項目は以下です。
- 店舗名・ロゴ
- メニュー・サービス内容
- 価格表
- POSレジ・キャッシュレス決済
- 予約システム
- Googleビジネスプロフィール
- 公式ホームページ
- Instagram・TikTok
- LINE公式アカウント
- 写真撮影
- プレスリリース
- オープン告知
- インフルエンサーPR
- チラシ・ショップカード
- スタッフ採用・研修
これらは、内装工事と並行して進めることで、オープン時の集客力が高まります。
店舗の内装写真が撮れるタイミング、メニューが確定するタイミング、Googleマップに登録するタイミング、SNSで告知を始めるタイミングを逆算しておくことが大切です。
オープン前PRまでの流れ
店舗の開業は、完成してからがスタートではありません。オープン前から「どんな店ができるのか」を発信しておくことで、地域の人や見込み客に認知してもらうことができます。
オープン前PRの流れは、以下のように考えると整理しやすくなります。
1. コンセプトを整理する
どんなお客様に来てほしいのか、何が特徴の店舗なのか、他店との違いは何かを整理します。
2. 写真・動画素材を用意する
内装、外観、メニュー、商品、スタッフ、準備風景などを撮影します。SNSやホームページ、プレスリリースに使用できる素材を早めに用意します。
3. Googleマップ・SNSを整備する
検索で見つけてもらうために、Googleビジネスプロフィール、Instagram、LINE公式アカウントなどを整えます。
4. プレスリリースや地域メディアへ発信する
新店舗オープンは、地域ニュースとして取り上げられる可能性があります。店舗の特徴やストーリーを整理し、メディアに伝わりやすい形で発信します。
5. インフルエンサーPRを活用する
地域に合ったインフルエンサーやマイクロインフルエンサーを活用することで、開業初期の認知拡大につなげることができます。
店舗は、オープン初日から売上を作る必要があります。そのためには、内装工事中からPR準備を始めることが重要です。
まとめ|店舗内装と開業準備はワンストップで考える
店舗物件契約後は、内装工事だけでなく、設備、消防、保健所、レジ、HP、SNS、PRまで、多くの準備を短期間で進める必要があります。
居抜き物件では、既存設備を活かすことで低コストで開業できる可能性がありますが、使える設備と交換すべき設備の見極めが重要です。スケルトン物件では、自由度が高い一方で、工事費と工期が大きくなりやすいため、予算と優先順位を明確にする必要があります。
店舗内装で確認したいポイントは以下です。
- 工事可能範囲を確認する
- 既存設備の状態を確認する
- 居抜きで残す部分と変える部分を分ける
- スケルトンの場合は総額と工期を確認する
- 消防・保健所の確認を早めに行う
- レジ・HP・SNSを同時に準備する
- オープン前PRまで逆算する
テンポアップでは、店舗物件探しだけでなく、物件契約後の内装工事、居抜き活用、設備確認、開業準備、ホームページ、SNS、プレスリリース、インフルエンサーPRまで、店舗開業をトータルでサポートしています。
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